【お知らせ】チェコへの想いが、本になります。

じゃじゃん。
初めてのエッセイ本『32歳。いきなり介護がやってきた。』が11月に発売され、ちょうど半年後。なんと新刊が出ます。

タイトルは、『チェコに学ぶ「作る」の魔力』
かもがわ出版さんより、2022年5月26日刊行予定です。

画像3

かもがわ出版『チェコに学ぶ「作る」の魔力』

(*各書店に並ぶ日にちは店舗により前後する場合があります。
  書店ではぜひご予約をおすすめします)

前回の本は、note/cakesでの連載の元原稿があったので主な作業は加筆・修正でした。今回のこちらの本は、完全書き下ろし。ここまでくるのは、とてもとても、長い道のりでした…。

チェコとあまの

天野とチェコ

『チェコに学ぶ「作る」の魔力』(はじめに)より

チェコ本ができるまで

二度目のチェコ旅行時、当時28歳で、はんこ作家として活動しはじめていたので、「自分の作品をチェコで発表したい」、そして「チェコを題材に作品を作りたい」。そんな思いを抱いてのチェコ旅は、叶えられた目的もそうでなかったものも含め、なかなかに刺激的だった。そんな旅行記を、文字だらけ、たまに絵はんこを挿画にした小冊子『チェコ記』を作った。

チェコ記表紙

これは完全に自主制作で作ったのですが、この冊子を作るにあたり、原稿の文字校正や内容へのアドバイス、さらには印刷データの作成まで…ご好意でお手伝いしてくださった方がいる。
その方が、なんと、まさに今回の本の編集をしていただいている天野みかさんだ。なんと苗字が一緒。天野って少なくもないけどそんなに多くもないので妙にご縁を感じます。

みかさんとは、吉上恭太著のエッセイ本『ときには積ん読の日々』で、絵はんこで挿画を手がけさせていただいたご縁で知り合いました。編集者さん、という職業の方と知り合ったのもこのときがはじめて。

『時をかける父と、母と』を発表する前、いったん書き上げた原稿を、まっさきに見ていただいたのもみかさんでした。エッセイの発表を大々的にしたことがなかった私が、こんなものを発表してよいものかと、大緊張でメール送信ボタンを押す手を震わせながら、原稿を送ったことも覚えています。

そして読後に、「さくちゃんのこの文章に出会えてよかった、と思う人が必ずいる」とありがたい言葉をいただいたことも。

それからnoteに発表する前に、修正ポイントなどをアドバイスいただいたのです。あのとき「これは発表するに値しない」なんて言われた日には、もしかしたら発表していなかったかもしれない。

そして、ダブル天野はチェコの本を作ることになった

2020年の12月に、『チェコに行きたい気持ちをはんこに込めて』という個展を開催しました。この個展にあたっても、改めて旅行記を書きたいとはずっと思っていたものの、書きたいことがいろいろある中で自分ひとりではまとめきれず。モヤモヤしている中で、その展示を見に来てくださったみかさんと話しているうちにテーマが固まってきたのです。

チェコが好きだ好きだとは何年も言い続けていると、「なんでチェコが好きなの?」と絶対に聞かれる。そんなとき、きっかけは話せても、好きな明確な理由は、なかなか短文でスッと答えられずやきもきしていた。

そんなとき、チェコの中でもオーストリア寄りの、ストラージュニツェという小さな村のワイン屋さんの地下に作られた、とても不思議なもの、作り手の狂気すら感じるような、作品を見たのです。
それは私の中で、一見ちょっと怖いぞ……という小さなトラウマ的要素と、「なんかすごいものを見たぞ…」という興奮として心に深く刻まれていた。それは、はじめてチェコアニメを見たときに感じた気持ちととてもよく似ていたのだった。

こうして私は、チェコの「作る」をもっともっと知りたくなり、過去のチェコ旅で出会ってきた人に改めて話を聞いたり、チェコとゆかりのある人たちへのインタビューをした。

不思議で、未知な世界に引き込まれてしまう「チェコ」。
そんなチェコの魔力を、「作る」という視点で紐解きつつ
現時点でチェコのことをまったく知らない人へも届けられたらという思いで
絵はんこ作家として、チェコに惹かれる自分なりの理由を伝えつつ
読後に、「チェコ行ってみたいな〜」という気持ちをみなさんの心に少しでも残せたら嬉しいです。前作では入れていない絵はんこも、今回の本には多数掲載しています。

そんな本の一部を、noteにて先読み公開しております
ちょっと不思議なチェコ旅を一緒に擬似体験してみませんか。