チェコの元体操選手、ヴィエラ・チャースラフスカーさん（日本語読み：ベラ・チャスラフスカ）が亡くなったとのニュース。
チェコの首相はチャースラフスカーさんの葬儀を国葬にするという意向を示したそう。

彼女の訃報を知って、さすがに東京五輪の記憶や知識がない私にとっては「懐かしさ」を感じることはなかった。昨年BSでやっていたドキュメンタリーを観て初めて彼女のことを知った。きっと近々再放送されると思うので、ぜひ見てほしい。とてもいい特集でした。

東京五輪で３つの金メダル、メキシコ五輪で４つの金をとった国民の英雄であるチャースラフスカー。民主化を支持した彼女は、メキシコ五輪の直前には出場が危ぶまれ、拉致までされそうになる事態に。そこから逃れるために、出場直前に練習できる環境から数週間引き離された彼女。それでも彼女はメキシコ五輪で４つの金メダルを取った。
その後も民主化を支持する姿勢を崩さず、勲章も剥奪され職も失い、20年も弾圧を受け続けた。常に監視されていたという。
1989年以降の民主化以降は、社会的地位も回復してさまざまな活動に取り組んでいたそう。

彼女が、民主化以降も家族関係で悲しい事故を経験したこと。
日本との友好にも注力していて、東日本大震災の際に岩手県の子供達をチェコに受け入れる支援を行ったこと。これらのことは知りませんでした。

彼女のしてきた活動についてもっと知りたいな。
過去に彼女が執筆した自伝は検閲を経て別物にされてしまったらしく、癌が発覚してからは改めて自伝の執筆を急いでいると番組の中で言っていた。
それは完成したのかなあ？絶対に読みたい。

強さと誇り高さが表情にすべて出ている。
けれどもとても謙虚な人だったそう。
本当に美しい人。

ご冥福をお祈りします。